ローンに縛られたくない
「35年縛りのサブスク、あなたは契約したいですか?」
私は――
これは住宅ローンの話です。
よく「家は資産になる」なんて言いますが、私はずっとそうは思えませんでした。
この記事では、私が持ち家を選ばず「賃貸派」でいる理由と、持ち家と賃貸のリアルなコスト・メリット・デメリットについて、お話ししていきます。
私が「賃貸」を選んだ理由
これは感情的な話かもしれませんが、正直に言うと――
「35年ローンを組んでまで家を持ちたくない」と思ったからです。
理由はいくつかあります。
- すぐに引っ越せるほうが安心
→ 近隣トラブルがあっても逃げられる。 - 町内会の付き合いがない
→ 正直、人間関係のストレスを減らしたい。 - ゴミ出しが基本いつでもできる
→ 曜日を気にせずに暮らしたい。 - ライフスタイルの変化に対応できる
→ 子どもがいるかいないか、介護が必要どうかで必要な部屋は変わる。 - ローン返済が怖い
→ ずっと健康で働ける保証はないから。 - 35年後に家が資産価値を保っていると思えない
→ 建物は古くなるし、好みや暮らし方も時代とともに変わる。
「子どものために家を残したい」と言う人もいますが、
ローンの支払いが終わり相続するときの家って本当に子どもが喜んで住むでしょうか?
築何年になっているでしょうか。
賃貸 vs 持ち家 メリット・デメリット
持ち家の場合
メリット
- ローン完済後は家賃がかからない
- 資産として残せる可能性がある
- リフォームが自由にできる
- 所得税の控除が受けられる
- 内装や設備のグレードが高いことが多い
デメリット
- 修繕やメンテナンスの費用が自己負担
- 固定資産税や火災保険料がかかる
- 気軽に引っ越せない
- 自然災害などのリスクも自己責任ローン返済が重くのしかかる
賃貸の場合
メリット
- ライフステージに合わせて引っ越せる
- 初期費用が安い
- 修理は大家や管理会社におまかせ
- 固定資産税がかからない
- リスクを最小限にできる
デメリット
- 資産にはならない
- 内装などの自由がきかない
- 高齢者は入居審査が厳しくなることも
- 退去時に原状回復が必要なことがある
- 生涯家賃を払い続けることになる
結局、どっちが得なの? 60年間のコストで比較してみる
持ち家の場合
- 総コスト:約7004万円(住宅価格:4000万円、固定金利1.5%で35年ローン)
内訳:
- 初期費用:約200万円
- 住宅ローン総返済額:約5144万円
- リフォーム・修繕費:約1000万円
- 固定資産税:約600万円(年間10万円)
- 火災保険料:約60万円(年間1万円)
修繕の目安:
修繕項目 | 頻度 | 費用目安 |
---|---|---|
屋根の修理 | 10〜15年 | 50〜100万円 |
外壁の修繕 | 10〜20年 | 80〜120万円 |
配管の取り替え | 20年 | 50〜100万円 |
室内設備(キッチン等) | 10〜20年 | 60〜90万円 |
シロアリ対策 | 5年ごと | 約20万円 |
住宅ローン完済後は支払い負担が軽減される一方、修繕は避けられません。
土地や建物が資産として残る可能性があります。
賃貸の場合
- 総コスト:約7004万円(家賃9.3万円、60年間)
内訳:
- 家賃:約6944万円
- 火災保険料:約60万円(年間1万円)
- 更新料:約750万円(2年ごとに家賃1ヶ月分)
引っ越しが容易でライフプランに柔軟に対応可能ですが、生涯家賃を支払い続ける必要があります。
まとめ
私が賃貸を選んだのは、「自由」と「安心感」を何よりも大切にしたかったから。
そして、「35年間縛りのサブスク」を契約する勇気はなかったんです。
この記事が、「持ち家と賃貸、どっちがいいの?」と迷っているあなたのヒントになれば嬉しいです。
正解はありません。あなたの人生に合った選択をしていきましょう。