新年度、初めてのクレジットカード。「リボ払い」って本当にお得?
新生活が始まり、初めてクレジットカードを作る方も多いのではないでしょうか? この時期は、各カード会社がポイント還元やキャッシュバックなどのキャンペーンを打ち出していて、とても魅力的に見えますよね。
でも、ちょっと待ってください。 そのキャンペーンの中に、こんな案内はありませんでしたか?
「リボ払いに設定するとさらに○○ポイント進呈!」
ついつい「お得そう!」と思ってリボ払いを選びたくなってしまう。 でも実はこれ、借金地獄の入口かもしれません。
今回は、「リボ払い」の仕組みとそのリスク、そして避けるべき理由について、やさしくお話ししていきます。
リボ払いってどんな支払い方法?
リボ払い(リボルビング払い)は、クレジットカードの利用額にかかわらず、毎月の支払いを一定額にできる仕組みです。
たとえば20万円の買い物をしても、月々5,000円ずつの支払いに抑えることができる……という一見便利な方法です。
リボ払いの仕組みと特徴
- 毎月の支払い額は固定(例:5,000円)
- 返済期間中は**年利15~20%**ほどの高金利がかかる
- 支払いが進まないと、いつまでも残高が減らない
- 一括払いからでも、あとからリボに変更できてしまう
「リボのハードルは低い」=危険も近い
ボタン一つで「あとからリボ」にできてしまう便利さの裏には、大きな落とし穴があります。
リボ払いの怖い落とし穴
① 手数料(金利)が高い
リボ払いの手数料(利息)は年率15%〜20%と非常に高く、消費者金融(サラ金)と同レベルの金利です。
たとえば20万円の商品を月々5,000円のリボ払いで購入すると、返済までに約4年半かかり、最終的に支払う金額は約27万5,000円。 つまり、7万5,000円が手数料として余分にかかる計算です。 (※条件により異なります)
② 返済期間が長くなる
月々の返済額が少ないため返済がなかなか進まず、気づけば返済期間が何年にも及んでしまう。 その間、ずっと高い手数料を払い続けることになります。
③ 利用状況が分かりにくい
「あといくら残っているか?」が把握しづらく、借金の自覚が薄れるのも問題です。
④ 新たな借金を生みやすい
返済が追いつかなくなったときに、別のカードローンやキャッシングに頼ってしまい、多重債務に陥る危険性も。
リボ払いとサラ金は本質的に同じ?
リボ払いの特徴
- 毎月一定額の返済
- 金利は年率15~20%程度
- 元金が減りにくく、返済期間が長期化しやすい
サラ金(消費者金融)の特徴
- 少額融資中心、審査がゆるめ
- 金利は年率18%前後と高い
- 借りすぎや多重債務を招きやすい
共通点と違い
項目 | リボ払い | サラ金(消費者金融) |
---|---|---|
金利 | 年率15~20% | 年率18%前後 |
返済方式 | 毎月定額 | 借入額に応じた変動型 |
利用目的 | 主にショッピング | 主に現金の借入 |
問題点 | 元本が減りにくい | 借りすぎによる多重債務 |
どちらも「高金利の借金」である点は共通しており、 リボ払いだからといって安心できるものではありません。
リボ払いと分割払いの違いをチェック!
「あとから払う」という意味では似ている2つですが、仕組みとリスクはまったく違います。
リボ払いと分割払いの違い(4つのポイントで比較)
項目 | リボ払い | 分割払い |
金利 | 年15~20%前後と高め。 残高に毎月利息がかかる |
回数により異なる。 キャンペーン中は0%もあり、低め |
返済方法 | 毎月一定額(例:1万円)を支払う。 残高に応じて期間が延びる |
最初に回数を指定し、その回数で等分。 完済時期が明確 |
利用目的 | ショッピング時に利用。 追加利用で残高が膨らみやすい |
1回ごとの買い物ごとに使う |
問題点 | 借金が膨らみやすく、 多重債務のリスクがある |
計画的に使いやすく、 返済の見通しが立てやすい |
リボ払いとサブスク(月額課金)はまったくの別物
「毎月一定額だからサブスクと似てる」と思う方もいますが、これは大きな誤解です。
サブスク | リボ払い |
月額でサービスを受ける利用料 | 商品を買った代金の分割返済(借金) |
利用の対価(借金ではない) | 利息を払って返済する借金 |
解約すればすぐに停止 | 借金が残り続け、利息もかかり続ける |
サブスク=サービスの料金、リボ払い=借金の返済と覚えておきましょう。
まとめ:リボ払いは“避ける”が正解!
- 高金利で返済が長引くリボ払いは「便利に見えて危険な借金」
- 分割払いは計画的に使えばOK。でも、できれば一括払いがベスト
- 「ポイント目当て」でリボにすると、何倍もの手数料を払うことに!
リボ払いは選ばず、一括払いか必要に応じて分割払いを選ぶこと。 それが、あなたの未来の家計を守る第一歩です。